バラの天敵はアブラムシ アブラムシの天敵はテントウムシ

てんとうむし

ベランダでミニバラが元気に育っています。

バラは油断しているとツボミにびっしりアブラムシが付いてしまいます。

コンパニオンプランツも効果的ですが、天敵も活用します。

アブラムシが好む植物にはテントウムシを連れてきます。

ミニバラレンゲローズ

母は「バラはお金持ちの花よ」とよく言っていました。

「殺虫剤代だけで破産しちゃうから」

 

確かに美しく香りの良いバラはアブラムシや小さな芋虫もファンみたいで沢山吸い寄せられてきますね。

 

私は自然農法で農薬を使わずに病害虫対策を心がけています。

コンパニオンプランツや自然の力を利用したり、身近な物を利用したり、コツコツと割り箸で駆除したりします。

草花だって農薬は嫌だと思うのですよね。

そもそも殺虫剤や殺菌剤は土壌に棲んでいる善玉菌も殺菌してしまうから
病害虫やウィルスなどに対して無防備になってしまいます。

薬剤のような”即効性”はないけれど、確かに植物が健康にそして嬉しげに育ちます。

 

 

バラにつく害虫

アブラムシ・・・カメムシ目 アブラムシ上科の昆虫の総称。
アリとアブラムシ

 

飛んで移動する事はなく、葉の上でもほとんど移動しませんが、甘い分泌液でアリを誘引して美味しい植物のもとへ運んでもらったりお互いに助け合っています。
アブラムシがいると、甘い排泄物から周辺がベタベタとしています。
アブラムシは植物の養分を吸ってしまい植物を弱らせたり害を及ぼします。
繁殖力が強く、葉が丸まったり、コブをつくったりして美観を損ねるばかりでなく、新芽や花を枯らしてしまいます。
さらにスス病などウイルス病を媒介したりもします。

 


【対処方法】牛乳を薄めたものを散布して幕を張ることで窒息させて駆除
テントウムシなどの天敵を集めてきて駆除してもらうこともできます。

 

 

 

ヨトウムシ・・・チョウ目 ヤガ科ヨトウ亜科のヨウトウ蛾の幼虫。
日中は土中や株の根元に潜んでいて、夜になると活動して植物を食い荒らすので「夜盗虫」と呼ばれています。
植木鉢の裏などを見ると隠れているのを見つけることもしばしば。茶色い芋虫です。

【対処方法】ヨトウ虫の卵は密集しているので、葉裏や茎などを観察して見つけたら被害にあう前に駆除できます。
 食害が発生したら茎や葉裏に潜んでいるのを見つけたら割り箸などで駆除します。
 ヨトウムシは貪欲なので一晩でかなりの食害されてしまうので油断大敵!
 ヨトウムシは米ぬかが大好物なので、雨や風に当たらない場所に米ぬかをおいて誘引して駆除します。

 

 

 

コガネムシ・・・

コガネムシの成虫は蕾や花を食い荒らし、幼虫は腐敗側に傾いた土中や堆肥中にいることが多く、植物の根を食害して枯らしてしまいます。

植物の成長が悪かったり、何をしてもしおれてしまう場合は土中にコガネムシの幼虫がいる可能性があります。

 

 

 

対処方法】  植物を植え付ける土を篩にかけたりして幼虫が居ない環境を作ります。
        コガネムシは土中や堆肥に卵を産みつけます。(特にピートモスに卵を産みつけるのを好む様です)
堆肥や栽培用土を使用する場合は接触を遮断します。

植物の根元に防虫ネットを敷いて成虫が卵を産むのを防ぎます。
鉢植えの場合は鉢底にネットを使用すると侵入を防ぐことができます。
もし幼虫の害にあってしまったら、根っこごと土から引き抜いて一晩水につけて窒息させて駆除します。
昨年はベランダのジューンベリーをコガネムシの食害で枯らしてしまいました。
水をきちんとあげても元気がないようなら、根っこに注目して早く手当してあげればよかったです。

 

 

 

ウワバ・・・ウワバチョウの幼虫。花にチョウチョが飛んでくるのが美しくて嬉しいものですが、蝶は卵を産みつけます。
卵からかえった幼虫は緑色で小さく見つけにくいのですが、あっという間に葉っぱを食害してしまいます。

【対処方法】見つけ次第駆除します。割りばしなどで取り除きます。

 

 

バラシロカイガラムシ・・・葉や茎などに白い粉っぽいムシがびっしりつくやっかいな虫。
幼虫の頃は足があって移動しますが、成虫になると足が退化してなくなり、茎などに固着して養分を吸い取って一生をすごします。こうなると殺虫剤はほとんど効かないので厄介者。

【対処方法】見つけたら早めに歯ブラシなどでこすって落として洗い流してしまうのが良策。
でも駆除が遅すぎると養分を運ぶ管に穴を開けてしまうのでその茎は枯れてしまいます。
1匹で沢山の卵を産んで繁殖するのでこまめにチェックしておく必要があります。

 

 

チュウレンジバチ・・・2cmくらいの黒く、腹がオレンジ色のハチ。ハチとはいっても刺したりはしません。
メスはバラの茎に傷をつけて卵をうみつけます。一斉に卵から孵るとあっという間に勢いよく葉っぱを食い荒らして葉脈だけになってしまいます。

【対処方法】とても面倒で根気がいりますが、小さな緑色の青虫を割り箸などで捕獲して駆除します。
バラが枯渇するわけではありませんが、あっという間に葉脈だけになってしまうので見た目を悪くなります。

 

 

 

ハキリバチ・・・メスが巣作りの為に葉っぱを切り取って運んでいってしまいます。
バラが枯れてしまう訳ではないのですが、あちこちまあるく切り取られてユニークだけれど無残な姿に・・・

 

コナジラミ・・・1~3mmくらいのクリーム色の羽根が生えています。 28日周期でどんどん増えます。
養分を吸い取ってしまうので葉っぱがスカスカになってしまったりします。大量発生して枯らしてしまうこともあります。
また、排泄物はウイルスを媒介してしまうこともあるので注意が必要です。

【対処方法】高温で乾燥した場所を好むので、雨のあたらない軒下やベランダなどでの栽培には要注意。
牛乳を水でうすめたものをスプレーして窒息させて駆除するか、天敵を集めてきて卵を捕食してもらいます。
コナジラミの天敵はクロヒョウタンカスミカメムシやタバコカスミカメです。
自然に餌を求めてよってくることもあります。

 

 

ハダニ・・・小さなクモの仲間で、糸を出して植物から植物へと飛んで移動します。
葉っぱの裏に寄生して養分を吸います。寄生されると葉緑素が抜けて葉っぱがスカスカ状になってしまいます。
短期間で大量に繁殖してしまうと葉っぱが白くなり光合成ができなくなって枯れてしまいます。

【対処方法】ハダニは乾燥した所を好み、水が苦手です。その性質から葉水を施して乾燥をさけて予防します。
水を勢いよくかけるだけでもある程度は吹き飛ばすこともできます。
大量に集まっている場合は粘着テープなどに張り付けて駆除することもできます。

 

 

カミキリムシ・・・

ゴマダラカミキリ

カミキリムシの幼虫テッポウ虫は、バラの根元に卵を産みつけられ、幼虫は根に穴を開けてしまうので栄養分 を吸い上げられなくなったバラは弱ってしまったり枯れてしまったりします。
カミキリムシを見かけたら要注意です。バラに限らず桜などの樹木や植物にも被害を及ぼします。

 

 

 

 


【対処方法】コガネムシ対策と同様ですが、カミキリムシが根元に卵を産みつけるのを予防します。

根元にマルチングをする。根元をネットで囲うなど。

 

 

ゾウムシ・・・バラの蕾を食害するばかりでなく、蕾に産卵されると花は咲くことができません。
あと少しで咲くのを楽しみにしていたのに・・・ものすごくテンションが下がってしまう天敵です。

【対処方法】見つけたら捕殺しますが、うっかりポロリと落ちてしまうと見つけにくいので受け皿などでキャッチすると良い
でしょう。
また、萎れた蕾には産卵しているかもしれないので摘み取ってしまいます。

 

 

 

シャクトリムシ・・・

シャクトリムシ

小さな芋虫ですが胴体の中ほどには足がないので尺をとって歩くようにみえるので尺取虫とよばれています。毛虫のような毛も毒もありません。

【対処方法】枝に擬態しているので見つけにくので、食害された葉っぱがあったら茎などを良く探して捕まえます。

 

 

 

 

 

 

 

ハモグリバエ・・・葉っぱにナメクジが這ったような白い跡が残っていたらハモグリバエの仕業。
ハモグリバエはハエの幼虫で、葉肉に産みつけた卵から孵った幼虫は内部を食い進んでいきます。
食害されると見た目を悪くなり、生育も悪くなり、食害が進むと枯れてしまいます。

【対処方法】予防としては成虫が植物に産卵しないよう、ネットなどをかけるか、
黄色い粘着テープのトラップで捕獲します。
また、幼虫は食害された跡に先端にいるので見つけたらピンセットや指などで潰してしまいます。
食害が大きい場合は葉っぱごと切り取ってしまいます。

 

 

 

アザミウマ(スリップス)・・・体調2cmほどの昆虫で、葉っぱの付け根に付いていることが多く見つけにくく、植物に針を刺して養分を吸い取ります。被害は葉、花、果実など植物全体に及びます。
被害を受けた部分は葉緑素が抜けたり変色してシミのようになります。
その変色が広がっていき、葉が変形したり花が咲かなくなったり、果実が大きくなりすぎるなどの症状が現れます。

【対処方法】天敵を利用して予防。ハナカメムシ類やカブリダニなどは、アザミウマ類の幼虫を食べてくれます。
反射光を嫌うので根元反射シートを敷いて予防する。
粘着トラップで捕獲する。
花がらはアザミウマが好むのでこまめに摘み取っておく。

 

 

 

バラに限らず植物が健康な状態ならば病害虫にも強くなります。

土壌の管理や水やりもしっかりとし、肥料などを適切に施して健全な状態を保つのが一番の予防になりますね。

著者:sacco
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